種の危機⑦

August 21, 2014

※ 画像は、畑ではない幹線道路の脇に自生した遺伝子組み換えのナタネです。調査の結果、遺伝子組み換えナタネと判明しました

 

現在、遺伝子組換え植物が日本各地の港から水揚げされて、各地に広がりつつあります。輸送中にこぼれ落ちた種が、発芽して生長したのです。茨城県鹿島港、愛知県名古屋港だけでなく、千葉県千葉港、神奈川県横浜港、静岡県清水港、、三重県四日市港、兵庫県神戸港、岡山県水島港、岡山県宇野港、福岡県博多港で、遺伝子組み換えナタネは輸入されています。

 

ナタネの花粉は風に乗って遠距離まで飛散します。もし、ナタネが結実して、それを野鳥が食べれば、さらに遠くの内陸部にまで運ばれます。日本のナタネと交雑することは本当にないのでしょうか?モンサント社は「日本のナタネと交雑することはない」と発表していますが、どうしてもある種の心配がぬぐえません。

 

ナタネ油の原料などとして、日本は、年間約200万トンのナタネを輸入しています。最大の輸入相手国はカナダです。輸入の85%程度を占めています。カナダは、世界最大の遺伝子組換えナタネを生産する国です。昨日にお伝えしたカナダでナタネを栽培していたパーシー氏は、遺伝子組み換えナタネによって、自分が品種改良を続けてきたナタネを汚染されました。

 

日本の港に到着したナタネの多くは、埠頭に設けられた貯蔵庫に蓄えられ、近くの製油工場や家畜飼料工場で加工されています。それ以外にも、トラックで港から外部の加工工場にも搬出されている。ナタネの種子は直径が1mm程度しかありません。とても小さくて、移動の途中でトラックに荷台からこぼれ落ちたと推測されています。

 

いまのところ、自生した遺伝子組み換えのナタネは港の埠頭や貯蔵庫、港内の道路などの周辺に限られています。

 

三重県の四日市では、四日市港の敷地外部にある製油工場周辺で遺伝子組み換えナタネが自生して開花し、実を結んでいました。このような調査には、多額の費用が手間がかかるために、なかなか大規模な調査には至らないのが現状です。

 

ナタネだけではありません。静岡県清水港の埠頭では、モンサントの主力商品であるラウンドアップ除草剤の耐性ダイズが、道路脇の草むらに自生していました。

 

トウモロコシの原産国であるメキシコでは、政府の規制が遅れ、遺伝子組み換えの表示制度もありません。食用や家畜飼料としてアメリカから輸入されるGMトウモロコシによる遺伝子組み換え種子の汚染が急速に進んでしまい、野生種や在来種の約10%が遺伝子組み換えトウモロコシに汚染されています。

 

遺伝子組み換えトウモロコシの栽培が禁止された現在でも、元の状態に戻すことが、ほぼ困難な状況になってしまいました。遺伝子組み換え種子は、除草剤耐性遺伝子だけを持つだけではありません。開発のためには、多くの異なる生物の遺伝子の断片をつなぎ合わせています。突然変異など想定外の影響もないとは言い切れないのではないでしょうか?

 

動物も植物も、40億年前には共通の祖先を持っています。なぜこのような複雑な進化の過程を遂げ、多くの個体を生み出したのか、説明できないことの方が圧倒的に多いのです。そのはるかなる生命の系譜に、その根幹である遺伝子の、人為的な操作を加えるということは、生命に対する冒涜に近い行為だと思います。

 

(続く)

 

 

 

 

 

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