孤児チャントレア卒業

January 16, 2019

ワークショップで働きながら大学で金融を専攻,学士となり卒業したチャントレアが急遽CCCを卒業することになりました。

 

出会いは彼女が18歳の時です。多くのスタッフの中で最も厳しく指導したのがチャントレアでした。彼女は9歳の時に父親が自死を遂げ,2人の娘を残して母は再婚し,娘たちの元を去りました。姉妹は孤児となったのです。

だからこそ,僕は誰よりも彼女に厳しく接し、仕事の姿勢を学んでもらおうと誓いました。カネとコネがないと生きていけないカンボジア社会で,身寄りのない孤児姉妹が、なんとしても幸せな生活を築いて欲しかったからです。

刃物の管理を怠って激しく僕に叱責された彼女が,土砂降りの雨の中,水たまりの中で体育座りしながら泣きじゃくっていたことが,一番印象に残っている光景です(^^;)。

 

日本に行ってデパートで催事を行い,お客さまから抱きしめてもらったり,贈り物を頂いたり,「学費にしてね」とお金を頂いたり……。カンボジアへの帰国便の中で,食いしん坊の彼女が機内食にまったく手を付けず,ずっと目を真っ赤にしていたことを思い出します。きのう,就職の面接の練習として企業訪問したカンボジア最大手のビール会社で人事部から「明日からすぐにきてくれ!」とその場で雇用契約。

 

今朝はスーツ姿でワークショップの僕のところに来ました。

 

「これから行ってきます。全力でがんばってきます」と僕にあいさつに来ました。昨年,「電気に興味があるんです。どうしても勉強したい」というので,週末に授業がある電気専門学校に通わせました。ワークショップの配線図を難しい顔をしながら,紙に書いては消し,書いては消しを繰り返していました(^^)いまだに引っ越し整理中のワークショップの配線工事は,いつのまにか彼女が全てやってくれました。ワークショップ3年目くらいから仕事に対する姿勢が大きく変わり,休み時間も取らず,昼休みも食事が終わったら,すぐにワークショップに戻り,淡々と仕事をしていました。

この5年間で大きく成長したのですね,チャントレア!本当におめでとう!

 

ヘッドハンティングされてCCCを卒業するのは彼女で4人目です。契約書のチャントレアの初任給は最初の1ヶ月は200ドル。1ヶ月後は250ドル。6ヶ月後には300ドルと記されていました。子どもの頃から姉妹2人で遠い親戚に居候することを繰り返し苦労してきたと思います。

いまの居候先で「一向に先の見えないCCCより他の企業で働くように!!!」と言われ続けてきた彼女です。

「CCCは必ず成長するから居続けたい」と拒んできたチャントレアですが,彼女には高校を2週間で退学してしまった妹さんがいます。将来のことも考えなくてはなりません。

正直,カンボジアコットンクラブの世話人としては,現場も事務もこなすも彼女がいなくなるのは相当な痛手です。でも半分,父親のような気持ちでチャントレアに接してきた僕個人の気持ちは喜びで溢れています。

今朝もチャントレアの背中を「バシッ」と叩き,「初日からドジやってクビにならないようにな!」と新しい世界に飛び込んでいく彼女を見送りました(^^;)。

 

皆様。ちょっと天然ボケでドジっ子なチャントレアを優しく暖かく見守ってくださり応援してくださり本当にありがとうございました。心から御礼を申し上げます。

 

「ガンバレよ! チャントレア!」(^^)

 

 

※ 動画は,ワークショップ5年目で卒業するスタッフの最終日の言葉です。

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